双子ですけどなにか?【修正終わりました】


屋上への扉を開けると、途端に冷たい風が顔に吹きつけた。

思わず目をつむってしまう。

膝まで凍りついてしまいそうだけど、そっと手を離した晴人が、背中を押してくれた。

それで私は、何とか目を開けて歩き出した。

犯人と、健先輩が待つ、屋上の中央へ。


「彩花……」


犯人が、私の名を呼んだ。

何年も前から、聞きなれた声。

見慣れた顔。

まだ、信じられない。

アンタが、あんな事をしたなんて。


健先輩の隣で待っていたのは、中学からの、私の友達。

ヒナだった。

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