双子ですけどなにか?【修正終わりました】


「あぁ……?」

「文句、言わない。優しくしてくれるなら」


脳がグラリと揺れて、倒れそうになった。


「何で、そう煽るんだよ……」

「だって、好きだから……」

「俺だって好きだ。だから、もうお前が怖がるような事、したくねぇ」


首に回された手をどけようとすると、里美はとうとう泣き出してしまった。


「バカぁ……」

「な、なんだよ」

「好きだって言ったのが嘘じゃないなら、優しくしてくれるなら、恥ずかしいけど、怖くないもん」

「嘘じゃない。嘘じゃないけど……何必死に誘ってんだよ」

「もぉぉ!仲直りしたいからに決まってるじゃない!バカ、信じられない!」


怒った里美は俺の肩をぽかぽか殴ると、床に座りこんでしまった。


「おい」


ベッドから降りるが、里美はうつむいて泣きながらぶつぶつ言い続ける。


「ど、どれだけ私が勇気を出したと……」

「あー、悪かった。悪かったって」

「好きだって言われて、どれだけ嬉しかったか……あれから、どんなに寂しかったか……」


しょうがねぇ歳上だな、こりゃ。

俺は静かに頭を撫でた。


「……そんなもんやらなくたって、仲直りはできるだろ」


顔を上げた里美を抱きしめてやると、彼女は細い腕で必死にしがみついてくる。

そして、どちらからともなく、唇どうしが触れた。


「……これで良いだろ」

「うん……」

「……好きだ」

「私も……」


里美はそれだけ言うと、ねだるように瞼を閉じた。


あぁ。
どうしても、この引力には勝てない。

触れるだけのキスは、徐々に獲物を捕らえる獣のキスに変わっていく。

両腕は、自然に彼女を抱きしめた。



「……ヤバイ、本当に理性が……」

「良いから……」

「ダメだって。ほら、アレ持ってねぇし」

「……あっ……。そっか……、男の子って……大変だね……」


里美は突然夢から現実に引き戻されたような顔をして、恥ずかしそうに、うつむいた。


「……二人の問題なんだから、あんまりボーッとしてんじゃねぇよ」

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