双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「静かに!」
先生が言うが、あまり効果はない。
里美先輩、泣いちゃうんじゃないだろうか。
そんな心配をしてしまったけど、彼女は意外にも強く前を向いて立っていた。
そして、ヤジに負けずに話し出した。
『副会長に立候補しました、2年、新川里美です』
健先輩に負けないくらいしっかりとした声で、語りかけるけど……。
「もういいって!」
「早く終わろうぜ!」
そんなヤジが、止まらない。
真剣な人間をバカにして、何が面白いの?
悔しくて唇を噛んでいると、健先輩に肩を叩かれた。
「しょうがないな。助けに行ってくるよ」
困ったように笑うと、舞台に出て行こうとする。
やはりこの人は、会長の器だ。
うなずいて見送ろうとした時、思いもかけない事が起こった。