双子ですけどなにか?【修正終わりました】
どうしたの?アイツ。
もしかして、私のため?
このままじゃ、1年の演説もできないから……。
まさか……。
とにかくダメだよ、晴人。
そんな風に目立ったら、せっかく現れた好きな女の子に引かれちゃうよ。
『えっと……じゃあ、続けます』
里美先輩の可愛らしい声で、我に返る。
……知らないよ。アンタが、勝手に目立ったんだからね。
戻ってきた健先輩が、私のそばに歩み寄る。
「今の、誰かな?」
「さ、さぁ……」
ごまかし笑いをしていると、演説を終えた里美先輩が、胸を撫でおろしながら袖へ戻ってきた。
「お疲れ」
健先輩が、優しく声をかける。
「うん……」
さすがに緊張したのか、里美先輩は赤い頬のまま、小さくうなずいた。