双子ですけどなにか?【修正終わりました】
『学校が嫌でたまらなかった。全然、楽しくなかった。
だから、高校では、そんな思いをしたくないんです。
そして、そんな人が一人でも少なくなってほしい。
だから、皆が来たいと思えるような学校作りに、力を尽くしたいと思っています』
あれ?何かもっと色々、優等生ぽいセリフを考えてあったはずだけど……。
まぁ、いいや。忘れちゃった。
『どうぞ、よろしくお願いします』
私はにこりと笑って、礼をする。
すると、拍手が私を包んだ。
「短くていいぞ!」
「可愛いしな!」
「俺が友達になってあげるよー♪」
それまでつまらなさそうだった生徒達に笑顔が表れ、体育館中が、柔らかい空気に包まれる。
舞台袖に戻ると、健先輩や他の立候補者も笑顔になっていた。
「お疲れさま」
そう言ってくれた健先輩の笑顔が、一番優しく思えた。