双子ですけどなにか?【修正終わりました】


放課後。


投票の結果を聞きに、私は生徒会室へ。


目的の場所に一歩ずつ近づくたび、少しずつ緊張が増していく。


大丈夫だとは思うけど……。


やっとついた生徒会室のドアを、ゆっくり開ける。


すると、明るい声が私を出迎えた。


「これで、全員そろったね」


中には、私の他の6人の候補者が、すでにテーブルを囲んでいた。


議長席に座っていた健先輩が、ゆっくりと立ち上がって、私に手をのばした。


まるで、お姫様にダンスを申し込む、王子様のように。


どうしていいかわからずにいると、健先輩はにこりと笑って言った。



「ようこそ、生徒会へ」



優しい目に、声に、溶かされてしまう。


「よろしくお願いします!」


一瞬見とれた後で、その大きな手をとると、遅れてやって来た喜びが、あたしの喉から飛び出した。



< 51 / 429 >

この作品をシェア

pagetop