双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「おはよう、彩花!」
「あ、ヒナ!和樹くんも、おはよー」
俺は、三人の脇をすり抜けて、彩花を無視しようとしたのに。
「あ、そこのヤンキー!」
と、声をかけられてしまった。
「あぁ?なんだよ」
「学校では、ピアスははずして。あと、シャツは中にしまいなさい」
「はぁ?ウゼェんだよ。和樹だって出て……」
ふと和樹を見ると、いそいそと身なりを整える途中だった。
……ったく、どいつもこいつも。
無視して先に行こうとすると。
「あっ、健先輩!」
聞いた事もないような、彩花の高い声が聞こえ、思わず振り返った。
「お疲れさま。もう教室に戻って良いよ。
放課後はまた生徒会室に集合だから、よろしく」
「はいっ、先輩♪」
おぉ、生徒会長じゃねぇか。
ひょろんとしてるけど、頭のよさそうな、小綺麗な顔をしている。
なんだ彩花のやつ、あんなに嬉しそうにして。
「さ、行こ行こ♪」
ヒナが俺と和樹の背中を押して、校門から離れた。