双子ですけどなにか?【修正終わりました】
そう思って、ぼんやり運動場を見渡すと、野球部が練習を始めた横で、意外な人を見つけた。
「……あ」
あのひょろりとしたメガネは、生徒会長だ。
そして、会長に寄り添うように、新川先輩の姿があった。
球技大会用に立てられた教員用のテントの下で、何やら話をしている。
……なんだ、あれ。
テントの下で、会長が持った一冊のノートを二人でのぞきこみ、たまに、にこにこと笑いあっている。
会話は聞こえないけど……あれじゃカレカノにしか、見えない。
俺の目に色眼鏡がかかってるのか?
でもなんだ、あの……他人をよせつけない雰囲気は。くそ、面白くねぇ。
「ワリイ、やっぱ帰るわ」
「あっ、おい、晴人!」
和樹の声を背に帰り道へと向かう途中、ちらりと新川先輩の方を見た。
すると。
「……げっ」
テントの下の先輩と、目が合ってしまった。
やべぇ……っ。