双子ですけどなにか?【修正終わりました】
ヒナは見た目も可愛いく、素敵な子だ。明るい性格に、何度も助けられた。
「とにかく、あの球技大会から、晴人くんのファンが密かに増えてるよ」
「げーっ。皆見る目なさすぎ。健先輩の方が、ぜーったい素敵なのに!」
「あ、彩花……」
ヒナがしぃっと、指を唇にあてる。
前を見ると、誰かが私達に近づいてきていた。
「あの……武内さん」
声をかけてきたその人物は、同じクラスの女子だった。
たしか……美奈子ちゃん。
さらさらストレートのロングヘアを持つ彼女は、派手ではないけど、男ウケは良かった。
「美奈子ちゃん。どうしたの?」
私は笑顔を作った。
「あの……武内さんに、お願いがあるの」
「えっ?お願い?」
「武内さんって、武内晴人くんの妹なんだよね?」
げっ。やっぱり、1年はみんな知ってるか。
「うん……恥ずかしいけど」
「そうなの?」
「だって、身内がヤンキーだなんて……」
ヒナがクスクスと横で笑った。
つられて美奈子ちゃんも、緊張がほぐれた笑顔を見せる。