双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「でも……球技大会の時、すごくかっこよかったよ」
美奈子ちゃんが、照れるように言った。
そして、制服のポケットから小さな封筒を取り出した。
「だから……その、晴人くんに、これを渡してもらえないかな?」
「え、あんなやつに!?別に渡すのはいいけど……」
本当は話もしたくないけどしかたない。クラスメートの頼みだもんね。
渡すくらい、いいか。
「ありがとう、武内さん」
「彩花で良いよ。でも本当に晴人は無口だし無愛想だし、乙女心なんてちっともわからないから。
いい反応は、期待しないでね」
私の言葉に美奈子ちゃんとヒナはまた笑った。
「うん、大丈夫。でも彩花ちゃんって、おもしろいね。もっと真面目な子かと思ってた」
「ううん、普通だよ」
「そうそう、普通なの。これからも仲良くしてやってね♪」
「ヒナ、いつからあたしのお母さんになったの?」
美奈子ちゃんは、嬉しそうに微笑んだ。
晴人にはもったいないくらい、綺麗な子だなあ。
「……あ!」
美奈子ちゃんが行ってしまってから、気づいてしまった。