双子ですけどなにか?【修正終わりました】
「俺は、三井。三井翔。よろしくね、彩花ちゃん」
甘えたような声。
よろしくって、何をよろしくするんだろう。
何と返していいかわからずにいると、三井先輩は急に私の手をとった。
「じゃあ、行こう」
「はっ?どこへ?」
「遊びに。決まってるでしょ」
にこっと笑うと、白い歯が見えた。
「ちょ、ちょっと待って下さい。いきなり何なんですか!」
「ん?だから、彩花ちゃんが可愛いから俺が目をつけたの。
仲良くなるには、一緒に過ごすしかないでしょ?」
……そんな事を、全く悪意のない顔で言われても。
「離して下さい。私は、行きません」
「良いじゃん、ね?」
「行かないったら!」
しつこい手をほどこうとしたら、私より先に彼に注意した人がいた。
「翔。うちの役員に何か用か?」
「健先輩……!」
健先輩がいつの間にか、三井先輩の後ろにいた。