双子ですけどなにか?【修正終わりました】
彩花は自慢気に鼻の穴を少し膨らませて話した。ガキの時からの癖だ。


くらくらと、めまいがする。


終わった……。


「大丈夫。ヒナ以外には話してないから。美奈子ちゃんの耳に入ったら気まずいし」


何が大丈夫なんだ。


彩花はニヤニヤした顔で、勝手に話し続ける。


「ねぇ、転びそうになったのを助けたんだって?里美先輩、どんな感触だった?」


「……お前に話す事はない」


「へぇー、良いんだよ、本人に言ってあげても」


「バッ……、クソッ……!」


そんな事を言うなら、お前の気持ちを会長に言ってやるぞ。


彩花が恐ろしくて、そう言い返す事もできなかった。


「……ちっさかった」


「……胸?」


「背に決まってんだろ!!」


「なんだ。どさくさに紛れて触ったのかと思った」


イヒヒ、と彩花は悪い顔で笑って舌なめずりをした。


ちくしょう、いい餌食になっちまった。


彩花は質問を続けてくる。


「里美先輩のどこが好きなの?」


「なっ……お前だって、あのメガネのどこが……」


「メガネぇ?」


「すいません。会長様でした……」

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