不良狼の一途な溺愛
不意打ちのトキメキ
蓮君に後ろから抱きしめられた状態で、かなり時間が経過した。
もうグッタリだ。
「蓮君、いい加減…離してよ。」
力なく呟くと、蓮君は意外と素直に離してくれた。
「あ、悪い…。なかなか離れられなかった。」
頭を掻きながら私から視線を逸らす。
少し気まずそうに見えた。
そんな表情するぐらいなら、最初から直ぐに離してくれれば良かったのに…。
何はともあれ、解放されたから良かったけど……。
ホッとして体の力が抜けた私。
へなへな…っと、その場に座り込んでしまった。