不良狼の一途な溺愛
一体、なんなの…?
ポカンと口を開けながら、蓮君を見つめた。
男の人に目をつけられたら、蓮君が困る…??
もしかして、私が絡まれたりした時に、いちいち助けるのが面倒だから、気をつけろ…って警告してるんだろうか…。
し、失礼な…。
言われなくても、ちゃんと気をつけるわよ…。
バシッと声に出すことは出来ないので、心の中でこっそりと反論していると、蓮君はキッと鋭い視線を私に向けた。
まさか、心の声が聞こえちゃったとか…?
ヒヤヒヤしていると、蓮君は言いにくそうな様子で口を開いた。
「そ、そんなにじっくり見るんじゃねぇよ。誘ってんのか?」
「さっ、誘う…?っていうか、今日…私を誘ったのは蓮君でしょ?」
すかさず言葉を返した私に、蓮君からフッと笑い声が零れた。