不良狼の一途な溺愛
気になる言葉
蓮君に連れられてやって来たのは、駅前から少し離れた公園。
人も疎らで、穏やかな時間が流れている空間だ。
蓮君は、木陰で立ち止まるなり、私に鋭い視線を向けた。
「お前、なんで勝手に俺の傍から離れてるんだよ!」
うっ、すごく怒ってる。
お怒りの言葉が飛んでくるのでは…と薄々感じていただけに、まさに予想通りとなってしまった。
「俺が駆けつけるのがもっと遅かったら、お前…アイツらに何されてたか分からないんだぞ?」
「ご、ごめんなさい…。」
私はペコリと頭を下げた。
あのチャラチャラした人たち、遊ぼう…とか言ってたけど、考えてみれば実際に何するのか分からないよね…。
ニヤニヤしていて不気味だったし…。
もしも蓮君が助けてくれなかったら…と思うと、ゾッとしてしまった。
「あの、蓮君…さっきは本当に………ひゃっ!」
お礼を言おうとしたけれど、途中で蓮君にいきなり抱きしめられた。