不良狼の一途な溺愛
「まだ居たのかよ。早くどっか行け。」
「えぇっ!いくらなんでも冷たすぎるだろ、蓮!そんなに怒るなよ〜。」
シュン…と沈む陸都君だけど、蓮君は容赦なく睨んだ。
何もそこまで怒らなくたっていいのに…。
一応、不良仲間なんだから…。
ハラハラしながら二人のやりとりを見ていると、どこからか陸都君を呼ぶ声が聞こえてくる。
今度は誰…?
そう思いながら、キョロキョロと周りに目を向けると、数人の男の子たちがこちらに向かって歩いてきていた。
金髪や茶髪、赤髪が目を引く。
傍までやって来ると、それぞれの耳にはキラリと光るピアスが揺れていた。