不良狼の一途な溺愛
【LOVE*4】
怒りの矛先
蓮君とのデート(?)の翌日。
「はぁ…。」
私は朝からため息ばかり零していた。
教室に来てからは、憂鬱な気持ちも増してきている。
蓮君、怒ってるかなぁ…。
昨日、急用を優先したこと。
しかも、逃げるように急いで帰っちゃったし…。
まだ登校してきていない蓮君の席を見ながら、また溜め息が零れた。
あぁ…。
教室に来るなり、私に怒号が飛んで来たらどうしよう…。
落ち着かなくて、机に置いてあるノートを開けたり閉じたりを繰り返していた時だった。
「柚、おはよ。」
後ろから聞こえてきた低い声。
れ、れっ…蓮君だ!!
心臓がドクンと嫌な音を立てて鳴った。