不良狼の一途な溺愛
それから、あっという間に時間が流れていき、本日の最終授業だった体育も無事に終了。
私は急いで更衣室に行き、制服へと着替えた。
蓮君、体育は面倒だからサボる…って言ってたし、おそらく教室で待っているだろう…。
いつも、あの屋上には二人で一緒に行くことになっちゃってるし…。
とにかく、あまり待たせ過ぎないように急がなくちゃ…!
慌てて更衣室を出た私。
教室に向かってダッシュしようとした時、いきなり後ろから呼び止められた。
「御苅さん。」
聞き覚えのある声。
穏やかなトーンなのに、なんだかゾクリと寒気が走る。
ゆっくりと後ろを向いた私は、体を思いっきり強張らせてしまった。