不良狼の一途な溺愛
真っ直ぐな瞳が私を映す。
吐息がかかるほど近すぎる距離。
心臓がドクドクと早鐘をうっていた。
「この気持ちは誰にも負けねぇ…。それぐらい…柚に惚れてる。」
蓮君は私の頭を撫でると、手を滑らせて背中に落としていく。
その感触に驚いて、ピクッと跳ねる体。
そんな様子を微笑ましそうに見つめた蓮君は、私を包むように抱きしめた。
「柚、俺の……俺だけの女になれ。」
耳元で熱く囁かれた言葉に、鼓動は激しく波打つ。
命令的な言葉なのに、声が優しさを帯びていた。
「あっ、あの……えっと…その………」
極度のドキドキで何を言ったらいいのか分からない。
頭が真っ白。
どうしよう、どうしよう…と一人でパニックになっていると、蓮君はゆっくりと体を離した。