不良狼の一途な溺愛
「柚、顔…すげぇ赤くなってる。」
「ほ、ほんと!?」
「ああ。耳まで真っ赤。」
蓮君の視線が私の耳に注がれて、ますます熱を帯びてしまった。
「だ、だって昨日……ここで……」
「もしかして、意識してくれてんの?」
「えっ!?」
独り言のつもりで呟いたけれど、蓮君に聞こえてしまっていたようだ。
私の口から思わず驚きの声が漏れる。
カアァァッと頬の熱が急激に上昇するのが分かった。
「い、意識しない方が無理だよ……。」
初キス、初告白。
私にとっては初めてのことばかりだったんだから…。
蓮君をチラチラと見ると、なにやら満足そうな笑みを浮かべていた。