不良狼の一途な溺愛

「柚、顔…すげぇ赤くなってる。」


「ほ、ほんと!?」


「ああ。耳まで真っ赤。」


蓮君の視線が私の耳に注がれて、ますます熱を帯びてしまった。



「だ、だって昨日……ここで……」


「もしかして、意識してくれてんの?」


「えっ!?」


独り言のつもりで呟いたけれど、蓮君に聞こえてしまっていたようだ。


私の口から思わず驚きの声が漏れる。


カアァァッと頬の熱が急激に上昇するのが分かった。


「い、意識しない方が無理だよ……。」


初キス、初告白。


私にとっては初めてのことばかりだったんだから…。


蓮君をチラチラと見ると、なにやら満足そうな笑みを浮かべていた。



< 217 / 364 >

この作品をシェア

pagetop