不良狼の一途な溺愛
溺愛、一途…。
それに嫉妬…。
二人の言葉を聞いているうちに、顔が焼けてしまいそうなほど熱くなってしまった。
「柚ちゃん…顔が真っ赤。可愛いね!」
陸都君が私を見ながら、ニコリと微笑む。
「えっ、ひゃああ!」
咄嗟に頬に手をあてる。
恥ずかしさは更に増すばかりだ。
「りっ、陸都君!あのっ…」
あまり見ないで、と言おうとしたところで私の前に蓮君がスッと立った。
「陸都。柚の可愛い表情を勝手に見るんじゃねぇよ。見ていいのは俺だけだ。」
「なんでだよ〜。別にいいじゃん。」
「ダメだ。それより、さっさと教室に戻れ。」
低い声を放つ蓮君に、陸都君は“えーっ”と残念そうに言葉を零した。