不良狼の一途な溺愛
「あっ…ありがとう。本当に貰っちゃってもいいの?」
「いいに決まってるだろ。柚へのプレゼントなんだから。」
蓮君から優しい眼差しを向けられて、温かい気持ちが心をくすぐった。
私のために買ってきてくれたなんて……
嬉しい…。
自然と笑みが零れた。
「大切にするね…。ありがとう…。」
再度…お礼を言うと、蓮君の大きな手が私の頬に触れた。
「その表情、たまらないな。」
「へ…?」
「柚の笑顔は…最高に可愛い。」
心臓が飛び出してしまいそう。
あまりのドキドキに固まっていると、蓮君の端正な顔がスッと近付いてくる。
そして、私のおでこにキスを落とした。
「じゃあ、またな。」
私の頬に触れていた手が頭を撫でる。
蓮君は満足げに笑った後、足早に帰って行ってしまった。