不良狼の一途な溺愛
【LOVE*6】
突然の出来事
「あ、あの……蓮君。」
「ん?」
「あっ…えっと、何でもないです。」
蓮君に恋してることをハッキリと自覚してから、数日が経った。
この気持ちを蓮君に伝えたい……。
そう強く思って、今日までに何度か話を切り出そうとしてみたものの、曖昧に言葉を濁してしまう私がいた。
本人を目の前にすると、どうしても緊張してしまうのだ。
今もそう。
放課後の屋上で二人きり。
よし、言おう!
そう意気込んで声を掛けたけれど、やっぱり心臓がバクバクし過ぎて、敢えなく失敗に終わってしまった。