不良狼の一途な溺愛
早く来ないかな…。
鼓動が軽やかにリズムを刻む中、蓮君を待つ。
でも…
10分経っても20分経っても、蓮君は一向に来る気配がない。
いつもなら、とっくに来ているような時間なのに…。
私は、少し不安になってしまった。
どうしたんだろう…。
寝坊…かな?
うーん…と唸りながら、携帯の画面を見つめた。
そうだ…。
電話…してみようかな。
あれこれ考えるよりも、それが一番早いよね…。
そう思い、通話ボタンを押そうとした時だった。
「柚ちゃん、おはよ。」