不良狼の一途な溺愛
「だってさ、俺たち…御苅さんのガードをするように蓮に頼まれたから。」
「えっ…蓮君に?」
「うん。変な虫や危険な女子が近寄らないようにって言ってた。」
変な虫は、よく分からないけど…
危険な女子って、早崎さんたちのことを指しているんだろうか……。
なんとなく、そんな想像を繰り広げてしまった。
「それなのに、“柚には触れるな”とか“柚と馴れ馴れしく接するな”とか言うんだよ。若干、矛盾してるよね。」
「そうそう、何度も釘さされたよな!よっぽど柚ちゃんが好きでたまらないんだよ、蓮のヤツ。」
比嘉原君と陸都君が頷きあう中、私は顔がジワッと熱くなる。
傍に居なくても、蓮君が想ってくれていることに嬉しさを感じてしまった。
あっ、でも……