不良狼の一途な溺愛
「へー、それマジ!?」
「ああ。」
「紫堂だったら、いつかは謹慎とかになりそうだと思ってたけど、まさか入学して半年も経たないうちに、そうなるなんてなー。」
「さすが紫堂。」
色んな男子の声が私の耳に届いてくる。
声がしている方に視線を向けると、その先にあるのは空き教室だった。
誰なんだろう…?
疑問を抱きながら、教室の前までやってきた私。
少し開いている扉から中を覗くと、そこには男子生徒5人が輪になるように椅子に座っていた。
知らない顔だから、他のクラスの生徒だろう。
パンやおにぎりを食べながら、蓮君の話を楽しそうにしていた。