不良狼の一途な溺愛
「御苅さん、嬉しそうだね…。顔に出てる。」
「そ、そう?」
「うん。蓮に早く会いたい…って思ってるでしょ?」
「……っ!?」
比嘉原君にズバリ言い当てられ、目を見開く。
心臓がドッキーンと大きく跳ね上がった。
私って、そんなに分かりやすい表情してるのか…。
ま、まあ……何を考えてるのか分からない…とか言われるよりはマシかも。
素直な方がいい…よね。
ウンウン…と心の中で頷いた。
「いいなぁ…蓮は。謹慎になっても、柚ちゃんみたいな可愛い彼女が待ってくれてるんだもんなぁ…。」
陸都君は羨ましい…と言わんばかりの目で遠くを見つめる。
「あっ、あの…まだ蓮君の彼女というわけでは…」
告白の返事がまだ出来ていない……。
「いやいや、もう恋人同士…って感じだよ?柚ちゃんも蓮も、お互いのこと考えてばかりだし。相思相愛じゃん。」
ニタッと笑う陸都君に、私は瞬きを繰り返した。