不良狼の一途な溺愛
「お、お兄さんっ…!?」
驚きのあまり、思わず叫んでしまった私。
辺りに大きな声が響きわたった。
最初に見た時、蓮君に似てる気がしたんだよね…。
この人が蓮君のお兄さんなんだ…。
「俺、一年前に結婚して、他の場所に住んでるんだけど、時々…ちょっと気になって、蓮の様子を見に来たりしてるんだ。」
「そうなんですか…。」
「柚ちゃんと会う機会は少ないかもしれないけど、よろしくね!」
「こちらこそ、宜しくお願いします…。」
笑顔のお兄さんに向かって、私はお辞儀をした。
穏やかで優しい雰囲気の人だなぁ…。