不良狼の一途な溺愛
わわっ…。
今の音、お兄さんにも聞こえちゃったかも…。
そう思った途端、鼓動のスピードが加速してしまった。
蓮君の話を聞くだけでも、こんなにドキドキしちゃうなんて…
すごいな…恋の力。
自分の凄まじい反応っぷりに驚いていると、お兄さんはジーンズのポケットから鍵を取り出した。
「さてと、いつまでも柚ちゃんを足止めしちゃ悪いし、そろそろ家に入ろっか!今日は…蓮に会いに来てくれたんでしょ?」
「あっ、は…はい。」
お兄さんに聞かれ、コクコクと何度も頷いた。
そうだよ、そうそう。
肝心の蓮君にまだ会えていないんだった…。
差し入れも早く渡したいな…。