不良狼の一途な溺愛
体にゾクッと悪寒が走る。
嫌な予感を膨らませながら、視線が飛んでくる方を見た。
うっ…。
一瞬にして私の体が強張る。
目に映ったのは、早崎さんの不機嫌極まりない表情だった。
ギュッと握りしめた手を震わせて、唇を噛みしめている。
睨みつける眼差しは、とてもキツくて鋭い。
まるで、怒りの炎が早崎さんの後ろでメラメラと燃え盛っているように見えた。
はっきり言って、めちゃくちゃ怖いんですけど…。
ある意味、紫堂君より怖いかもしれない…。
威圧感たっぷりの早崎さんに、体をビクビク震わせていると、幸いなことにホームルームを告げるチャイムが鳴った。