不良狼の一途な溺愛
「確かに、柚が望むような高校生活は送れなさそうね…。」
「でしょ?」
「でもさぁ…、“目をつけられてる”っていうのは、ちょっと違うんじゃないの?」
「えっ?」
何が違うんだろうか…?
キョトンとしている私に、沙織はニンマリとした笑みを浮かべた。
「あれは、どう見ても柚のこと気に入ってる…って感じでしょ!」
「えぇっ、それは無いよ!!」
衝撃的な言葉に、私はガタッと勢いよく立ち上がった。
そんなこと、あるハズがない…。
紫堂君の声や纏っているオーラには恐怖を感じてばかりだもん…。
初めて会った時の私の言動に不満があって、何かと私のことをマークしてるのよ…絶対。
恐ろしいったらありゃしない…。