これを運命とするならば





ん?
私が役員付きの秘書?



「何かの間違いじゃ」


「私の方でも何回も確認したよ!でもなぜか秘書室からじゃなくて上村さんがいいんだって」


どうやら困っているのは人事部長さんのほうだ。
いや、私だって十分困ってるけど?


だってこの会社は国内でもそこそこの規模の商社で、会社役員には秘書がつく。その秘書には秘書室に所属している社員が選ばれることくらいみんな知っていることだ。



「…とんだ暴君ですね」


私がそう言うと、応接室のドアが開いた。





< 14 / 105 >

この作品をシェア

pagetop