これを運命とするならば





「―――私は生まれてすぐに施設に捨てられた。理由は…わかるだろう?」


そう言われて金色の瞳が頭をよぎる。
それを思い浮かべたことに、小さな罪悪感が芽生えた。



「施設でもこの左目は気味悪がられてな、眼帯を手放さなかった。いつも独りだったから勉強ばかりしていて、同じ学年の子供に負けたことなんてなくて、だから父さんと母さんに拾われた。…中学に上がる頃だったかな」


そこまで一気に話すと、疲れたように椅子にもたれ掛かる。
眼帯をしていない今であっても金色の瞳はその前髪に隠れていてこちらからは見えない。


どうしてかな。
無性にその金色が恋しくなった。





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