これを運命とするならば





―――――
―――


小さいときは何とも思わなかった金色の瞳。むしろ他人が持っていないそれは誇らしくさえもあった。


聞いてしまったんだ。



『―――正臣くんのご両親、どうだった?』


『…やっぱり駄目ね。特にお母様が完全に拒絶してしまっていて話にもならなかったわ』


“お母様”
“拒絶”


そのときはよくわからなかった。


あのときの話の内容がわかったのはそれから半年後。仲の悪かった上級生が悪意で私に教えてきたのだ。





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