これを運命とするならば





息苦しくなって薄く唇を開くと、その隙間を縫ってさらに柔らかいものが侵入した。



「…!ぁン………」


それは私の舌を簡単に絡め取り、水音をたててなおも攻め立てる。
重なり合う唇の角度を微妙に変えると、やりやすくなったと言わんばかりに舌を動かす。



「み、……しば、…」


私に密着する三柴さんの身体を叩いてみても状況は変わらなくて、もう身体の芯までとろけてしまった私は、観念するように瞼を閉じて受け入れた。


時間をかけて歯列を舐め、音を立てて唇を吸う。
重なり合った唇の隙間から垂れたどちらのかわからなくなった唾液をその舌で丁寧に舐めとると、ようやく私の身体は解放された。





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