これを運命とするならば
「…な、にを」
「お前が悪いんだ。お前が私をこんなに揺さぶって、こんなに煽るんだから」
クツクツと、いつものように笑い。その金色の瞳で惜しげもなく私を見つめる。
「私は本気で椿が欲しい。…心も身体も、椿のものなら全部欲しい」
三柴さんは私の右手を掴むとそっと唇を落とした。
「こんなに満たされた誕生日は初めてだ。ありがとう、椿」
そう言ってフォークでケーキを崩しながら食べ始まる三柴さんを、まだまだ全身から熱が引かない私は呆然と眺めていた。