これを運命とするならば
眼差しが変わった。
三柴さんが纏う空気が、柔らかいものに変わった。
その原因が私だとしたらこんなに嬉しいことはないよ。
自分のアパートに戻り着替えや化粧品をバッグに詰めると私は急いで三柴さんの元に向かう。
吐く息は白かったけどそんなものにかまっている時間はなくて、私は小走りで駅を目指した。
マンションを出てくる前に互いの電話番号を交換してきていて、電車を降りた私は言われていた通り三柴さんに電話を入れる。
するとどうやら私を迎えにきたかったらしくここで待ってろと言われたけど、ついさっきまであんなに具合が悪かった人にそこまでさせられないと断った。そのかわり夕飯のリクエストを受け付けることにして。
電話を切って、私は小さく笑いながらスーパーに向かうのだった。