桜の木の下でー落とした花びらが知っていたことー
でもすがるものが欲しかった。


引っ込み思案になってしまった自分も
子供扱いしてくる周りも全部、全部嫌だった。


桜の咲く季節。


彼女は桜の木の下に手紙を埋めた。


帰ろうと桜に背を向け、歩き出した。


次の瞬間。


大きな風が吹いた。

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