桜の木の下でー落とした花びらが知っていたことー
灯鞠「…?」


絵理「知ってる?
桜の木の下に願い事を書いた手紙を埋めると
願い事が叶うんだって。」


灯鞠「…。」


灯鞠は何も言わなかった。
ただ真っ直ぐ私を見つめていた。


それは冷やかしや、呆れではなかった。


私は話を続けた。


絵理「私には彼氏が居たんだけど…。
ずっと付き合ってたのにいきなり振られたの。
意味分からない理由で。


そして、その日。
知らない人が私にその言い伝えを教えた。

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