桜の木の下でー落とした花びらが知っていたことー
私は胸がキュッと苦しくなる。


灯鞠の優しさと暖かさが言葉では言い表せないくらい嬉しくて


その分申し訳なかった。


私は唇を噛んで涙を堪える。


灯鞠「なんて顔してるんだい?
酷い顔になってるじゃないか?」


いつも通りの憎まれ口だった。


でもそれは暖かい憎まれ口だった。

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