あのキスの真意は
「お前なんて嫌いだ。」
あまりにもクリアに身体中を駆け巡ったその言葉に、
眠気なんて吹っ飛び起きると、
「誰もいない…
やっぱり夢だったの?」
すぐに起きたのに教室には誰もいない。
おかしい…ちゃんと声聞こえたのに…
瞬間移動したとか?
ううん、そんなの現実離れしすぎている。
なんだ…やっぱり夢じゃん。
あたし、夢の中でキスされるとか漫画の読みすぎかな。
そう言い聞かせもう一度辺りを見渡すと…
「そういえばドア、閉めてあったはずなのに…」
今は後ろのドアが開けられている。
っていうことは…
「っ!!」
やっぱりそうだ…
キ、キスされたんだ、誰かに…
その人は分からないけど、ちゃんと声も匂いも覚えている。
探そう、探し当ててやるんだ…
そしてあの言葉の意味も。
-明希SIDE- end