あのキスの真意は
-翌朝-




「おはよ、梨花。」


「あっ、おはよ!!



あれ…何かクマ出来てるけど、どうかした?」



「あぁ、まぁちょっとねー。」




梨花が心配してくれたけど軽く流して自席に着いた。


学校にいると自然と透の事は思い出さない。

だって、昨日のキス疑惑があって朝から変なドキドキがする。





「花森おはよー」


「…はよ。」



ふと耳に入ってきたのは、何人かの男友達に話しかけられている花森くんの声




低音で、でも聞きやすくて、やけに色っぽい。


でもあたしは苦手



完璧過ぎるっていうか、隙がないっていうか…


絶対人に弱点を見せないタイプだと思う。

もし仮に、見られたとしても握りつぶしてしまうに違いない。



花森くんと視線が合うと、殺されるんじゃないかっていうくらいの冷たさを含んでるように見える。



だから、絶対に花森くんは違う………ん?







あたしの横を通り過ぎる時に香った


男性ものの香水


昨日のと似ていて…まさかスカルプチャー?



クンクンと通りすぎた後の残り香を吸うと、

やっぱりスカルプチャーだ!!


ってことは…?



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