とある霊能力者への相談
女の子は緊張の糸が切れ、パタリと布団の上に倒れた。

そしてようやくサアヤが眼を開ける。

「…んっ? トイレにでも行ってたのかな?」

布団から出ていた女の子を見て、勝手にそう思ったらしい。

「でも布団もかけないで寝るなんて…。まあ今日は疲れたものね」

布団をかけ直し、サアヤは女の子の頭を撫でた。

「今日はゆっくりオヤスミ」

そしてサアヤも欠伸をして、寝直した。



―と言うところで終われば、まだ良かったのかもしれない。

「…いや、良くないわ。って言うか、アレって自動で動くの?」

「んっと…。まあいつも制御しているワケじゃないけど、あの時、私寝惚けてたからさぁ」

睡眠を邪魔するモノを排除したいと言う気持ちが、無意識にアレを動かしてしまったらしい。

「ああいうことって結構あってさ。ついついいつもの癖で」

…無意識にアレを動かされたら、うっかり見てしまった人に、とんでもないショックを与えるだろうに…。

「それにホラ、女将にケンカ売られたでしょう? そのこともあるんだろうね」
< 12 / 21 >

この作品をシェア

pagetop