非常禁講師


「話してる途中に悪いけど
 新藤、アドレス教えて。」


「…はい?」



声をかけてきたのは
うちのクラスの葉山裕太。
…男子。

男子にアドレスを聞かれるなんて
生まれて初め


「俺、室長だからクラス全員に
 聞いてんだよ。嫌?」



なんだぁ…そういうことか。



「いっ嫌じゃないですっ!!
 あ、じゃあ、赤外線で…」



「恵美さっき、派手に携帯落としてから
 起動しなくなったんじゃないの?」


「そっそうだった!!
 ごめん!葉山くん!」


「おーじゃあまた今度でいいよ。」



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