ケイヤク結婚
―大輝side―
結婚の式場は決まった。あとは招待客を誰にするか……だな。
誰も居なくなったオフィスで俺は、仕事以外のことを考える。
手帳を開くと、今度の水曜日の予定を確認する。次は、式のときの衣装を決めるとか言っていたな。
確か、理沙も見に行きたいとか。冬馬さんのドレスを一緒に選びたいと意気揚々と話してた。
「女で男はコロリと変わるなんて聞いたことがあったけど、本当ね」
緑のスーツを着ているゆかりが、カツカツとヒールの音を鳴らして近づいてきた。
「入社してから一度も有給を使わずに、仕事一筋できた貴方が、毎週水曜日に有給をとってるなんて信じられないわ」
「妻も忙しい身だから」
ゆかりが俺のデスクに片尻を乗せると、「ええ、知ってるわ」と答え、手の爪を見せてきた。
「貴方の奥さんにやってもらったの」
綺麗にネイルされた爪がきらきらと輝いてる。
ネイルに関しては全く知識はないが、器用な技だなってことはわかる。
結婚の式場は決まった。あとは招待客を誰にするか……だな。
誰も居なくなったオフィスで俺は、仕事以外のことを考える。
手帳を開くと、今度の水曜日の予定を確認する。次は、式のときの衣装を決めるとか言っていたな。
確か、理沙も見に行きたいとか。冬馬さんのドレスを一緒に選びたいと意気揚々と話してた。
「女で男はコロリと変わるなんて聞いたことがあったけど、本当ね」
緑のスーツを着ているゆかりが、カツカツとヒールの音を鳴らして近づいてきた。
「入社してから一度も有給を使わずに、仕事一筋できた貴方が、毎週水曜日に有給をとってるなんて信じられないわ」
「妻も忙しい身だから」
ゆかりが俺のデスクに片尻を乗せると、「ええ、知ってるわ」と答え、手の爪を見せてきた。
「貴方の奥さんにやってもらったの」
綺麗にネイルされた爪がきらきらと輝いてる。
ネイルに関しては全く知識はないが、器用な技だなってことはわかる。