君のための嘘
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数着選び、試着してみることになった。
熱心にドレスを選び終えたラルフは、フィッティングルームから出て行った。
残された夏帆は不安な面持ちでラルフの後姿を見送る。
壁一面の鏡の前に立たされると、鏡を背にしてウェディングドレスが着付けられていく。
「ご用意が終わりました」
先ほどの女性スタッフが夏帆から一歩下がり終わった事を告げる。
振り返り鏡の中のウェディングドレス姿の自分をおそるおそる見る。
一番気に入って着たドレスだが、似合っているようには見えなくてガクッと肩を落とした。
「ご新郎様がお待ちでございますよ」
女性がラルフのいる所まで案内してくれたが、彼の姿が見えない。
ふとガラス窓の外を見ると、ラルフは携帯で話をしていた。
夏帆が見ている事にも気づかない様子で話しこんでいる雰囲気だ。
誰と話しているんだろう……。
数着選び、試着してみることになった。
熱心にドレスを選び終えたラルフは、フィッティングルームから出て行った。
残された夏帆は不安な面持ちでラルフの後姿を見送る。
壁一面の鏡の前に立たされると、鏡を背にしてウェディングドレスが着付けられていく。
「ご用意が終わりました」
先ほどの女性スタッフが夏帆から一歩下がり終わった事を告げる。
振り返り鏡の中のウェディングドレス姿の自分をおそるおそる見る。
一番気に入って着たドレスだが、似合っているようには見えなくてガクッと肩を落とした。
「ご新郎様がお待ちでございますよ」
女性がラルフのいる所まで案内してくれたが、彼の姿が見えない。
ふとガラス窓の外を見ると、ラルフは携帯で話をしていた。
夏帆が見ている事にも気づかない様子で話しこんでいる雰囲気だ。
誰と話しているんだろう……。