君のための嘘
ぴったりとしたゴールドの膝丈ワンピースにレオパードの毛皮を羽織っている。


「来てくれてうれしいわ~」


長いつけまつ毛を瞬かせてリリはラルフに抱きついた。


その光景を夏帆は呆然となっている。


「ちょうどオフで良かったわ」


ラルフから離れたリリは夏帆を見て言う。


「あら?原石、少しきれいになったんじゃなくて?」


「えっ……」


思いがけない言葉に驚く夏帆だ。


「リリさん、僕もそう言ったんですけどね?彼女が納得してくれなくて連れて来たんです」


「じゃあ、納得するくらいに仕上げてあげるわ」


リビングにラルフに待つように言い、リリは夏帆を別の部屋に連れて行った。


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