君のための嘘
午後になると、住んでいる場所に慣れる為に外出した。


ぶらぶらと寒い街を散歩し、書店に寄ってみた。


ラルフのお金を使うのは心苦しいけれど、難しい小説でも買おうと思った。


そうすれば時間が潰せる。


結婚するにしろ何もしないでいるのは罪悪感を覚える。


そうだ!ラルフに隠れてアルバイトをすればいいんだ。


平日ならラルフにばれないで済む。


良い事を思いついたと夏帆は笑みを漏らした。


何も買わずに書店を出ると、先日行ったスーパーに夏帆は向かった。



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