君のための嘘
******
「夏帆ちゃん、今度の週末に出かけられる?」
翌日、朝食を食べている時にラルフは夏帆に聞いた。
「週末って……クリスマス・イブだね。何もないけれど……?」
スーパーにとって忙しい時期だが、ラルフに仕事をしていることを言っていなかったので土・日は出来ないと言ってあった。
「どこかへ一泊で出掛けようか。どこがいいかな?」
「……昔から行ってみたい所があったの」
「それはどこかな?」
夏帆に行きたい場所があってよかったと、ラルフはにこやかに聞いた。
「箱根って遠い?」
「いや、箱根なら2時間もあればいけるよ」
「昔……大事にしていた物があって。それを失くしてしまって大泣きしていたら箱根に売っているって言われたの」
「夏帆ちゃん、今度の週末に出かけられる?」
翌日、朝食を食べている時にラルフは夏帆に聞いた。
「週末って……クリスマス・イブだね。何もないけれど……?」
スーパーにとって忙しい時期だが、ラルフに仕事をしていることを言っていなかったので土・日は出来ないと言ってあった。
「どこかへ一泊で出掛けようか。どこがいいかな?」
「……昔から行ってみたい所があったの」
「それはどこかな?」
夏帆に行きたい場所があってよかったと、ラルフはにこやかに聞いた。
「箱根って遠い?」
「いや、箱根なら2時間もあればいけるよ」
「昔……大事にしていた物があって。それを失くしてしまって大泣きしていたら箱根に売っているって言われたの」