君のための嘘
僕の信託財産、株、その他の財産は夏帆ちゃんのもの。


君が不自由な生活をしないように譲りたかった。


自分が必要ない人間だと思わないでくれ。


僕は君を愛している。


おばあ様の手の届かない所へ行って欲しい反面、僕の側に居て欲しい気持ちがせめぎ合う。


これ以上、傷ついて欲しくないから君を手放したのに……。


考え事をしていると、夏帆の部屋から悲鳴が聞こえてきた。


ラルフは急いで夏帆の部屋の向かった。



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